レーザーデパネリングと他の機械式分離プロセスとの比較
レーザーデパネリングの利点
レーザーによりパネルからプリント回路基板を非接触で分離する方法は、機械的な分離プロセスと異なり、材料に機械的ストレスがかかりません。このためデリケートな電子部品の損傷を防ぐことができます。
レーザーデパネリングに関する誤解
レーザーデパネリングシステムの初期投資額は、現在市販されている標準的なフライス加工機と同程度です。ただし、ルータービットやソーブレードなどの消耗品を使用しないため、運用コストは大幅に削減できます。
レーザーデパネリングのコストに関する詳しい情報は こちら.
一般に、レーザーシステムではレーザーが誘起する熱によりプリント回路基板やその上のコンポーネントが損傷する可能性がある、という誤解があります。こうした誤解は、30年以上前の古いレーザー技術に基づくもので、現在では当てはまりません。レーザーの当たっていた点からわずか100μmのところでも、最高到達温度は65°C程度です。これは、組み立て中のリフロープロセスの約半分の温度にもなりません。つまり、レーザーデパネリングそのものより、むしろその前のリフロープロセス中にPCBやコンポーネントの損傷が発生する確率のほうが高いのです。
レーザーデパネリングに関するLPKFの特徴
LPKFは、レーザーデパネリング用の革新的なソリューションや装置のほかにも多くの利点をお客様に提供しています。これにより、業界全体で最高レベルの効率と品質が保証されます。
フルカットによる材料の節約:
LPKFのレーザー装置はコストパフォーマンスに優れており、分割タブを切断するだけでなく、プリント回路基板の全周カット(フルカット)をすることが可能です。LPKFのレーザー装置をデパネリングに使用した場合、基板の外周全体をカットすることで、基板の材料を30%以上節約することができます。こうすると、組み立て前にあらかじめルーター加工する必要がなくなります。個々の基板の周囲にある2、3ミリ幅のプリルーティング用チャネルをすべてなくすことで、より多くの基板を各パネルに割り付けできます。パネルあたりの基板数が多いほど製造するパネルの数が少なくなり、材料費と運用コストをさらに削減できます。