エレクトロニクス製造
炭化は、材料を除去する際に発生する焦げが原因となって発生します。レーザーで材料にエネルギーが誘導されると、材料が加熱して溶融して気化します。工程中、温度が一定のしきい値を超えないようにする必要があります。しきい値を越えると材料が燃焼し、炭素が放出されます。例えば、材料がFR-4の場合、限界温度は350°Cです。
レーザーデパネリングの場合でも、レーザー波長や切断パラメータが不適切だと材料の炭化が起こります。LPKFのテクノロジーと技術では炭化を完全に解消できることが実証されていますが、市場にはまだ20年以上前の技術を利用しているレーザーシステムもあります。炭化した場合には次のような不都合な事象が発生します。
CleanCut技術は、プリント回路基板をレーザー切断する革新的なプロセスです。このプロセスを用いれば、非常に高い技術的清浄度の切断面を持った、高品質な製品が得られます。この切断では100%炭化が起こりません。LPKFの装置では、ここまでの技術的清浄度を達成するのに、処理時間のかかる洗浄工程を追加する必要はありません。
全体として、プロセス後のPCBの故障率は、クリーンで埃のない切断端やコンポーネントを使用することで大幅に低減できます。
非常に大きな特徴となるLPKFのCleanCut技術ユーザーの皆様は競合他社との差別化が可能となります。まだ利用されていない可能性を引き出し、特に(棄却率の低下を含めた)品質向上とコスト削減ができるようになります。
他のサプライヤーが利用するプロセスと異なり、LPKFのCleanCut技術では全く炭化しないようにPCBを処理することができます。この技術により、材料の炭化を防止できます。
競合他社のレーザーデパネリングプロセスに比べ、CleanCut技術ではより高品質な材料加工が可能なので、技術的クリーン度と精度がこれまでになく高い製品を得ることができます。
技術的清浄度は、プリント回路基板の長期的な安定性に重要となるものです。清浄度の指標としては、SIR試験(表面絶縁抵抗)による表面抵抗の測定があります。例えば、PCBの残留物、つまりコンポーネントの上下や間についている残留物は、デンドライト(樹状突起)の形成につながる可能性があります。デンドライトの結晶構造が成長してしまうと回路がショートして誤動作が起きる恐れがあります。
CleanCut技術では、優れた品質と比較的高い処理速度を両立しています。また、フルカットすることで事前のフライス加工が不要になり、プロセスを短縮できます。
加工速度は、使用されるレーザー出力や波長のほか、処理される材料により異なります。お客様の用途に適したシステムをお選びいただけるよう、LPKFがアドバイスさせていただきます。
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