セラミック基板は、熱伝導率に優れ、熱膨張率が小さいことから、高性能が求められる分野で優先的に使用されています。また、セラミック材は、化学物質腐食耐性と機械的硬度に優れています。
特に、セラミック材の硬度はきわめて高いことから、フライス加工やダイサーなどの機械的切削工法を用いなければほぼ加工できません。
セラミック基板は、基板の堅牢性と信頼性が強く求められるさまざまな用途で使用されます。たとえば、以下の用途が挙げられます。
セラミック基板は耐熱性に優れており、極端な温度条件下での使用に特に適しています。極端な高温と低温のほか、かなりの温度変化にも耐えられます。
極端な温度条件への耐性のほか、化学物質に著しく曝露する環境での耐薬品性もセラミック基板の特長となっています。また、衝撃や振動にも高い耐性をしめします。
セラミック基板は、複数の層で構成されています。このため多層基板に高い適性があります。それにより、受動素子を回路基板内に埋め込むこともできます。
従来型の基板機械切削工程とは異なり、レーザーデパネリングでは、セラミック材を摩耗させずに簡単に加工できます。硬度がきわめて高いことは、レーザーによる非接触除去工程では問題になりません。
酸化アルミニウム(アルミナ:写真を参照)については、厚さ数百μmの材料でも材料と技術的清浄度を保ちつつ、レーザーで高速に加工できます。低温同時焼成セラミック(LTCC)と高温同時焼成セラミック(HTCC)のどちらも加工できます。
レーザーは、片面または両面銅張基板など、層構造が異なる基板でもクリーンで効率良くカットできます。
別のセラミック素材に関しても、レーザー加工のパラメーターを選択することで加工できます。繊細な材料もストレスなく加工することでセラミックの破損、欠けを回避できます。
LPKFのレーザーデパネリングシステムを使用すると、材料の技術的清浄度を保ったままパネルからセラミック基板を個片化できます。特別に開発されたCleanCut機能とオプションの3D集塵ヘッドを搭載することにより、切断面を最大限クリーンに保つことができます。
材料に接触せず加工するため、レーザーが摩耗することはありません。レーザーシステムではルーターやダイサーブレードなどの消耗部品を使用しないため、特に平均以上の硬度のセラミック材を加工する際に大きな利点となります。これにより、消耗品交換にかかっていたコストを直接削減できる一方で、装置を停止していた時間により生じるコストも間接的に削減できます。
レーザーの非接触加工法の利点として、基材に機械的応力をかけずに加工できることもあげられます。ルーター、ダイサー、大パンチングなどの機械式分割工法とは異なり、材料に機械的応力がかかることはありません。実装された電子部品の損傷も防ぐことができます。
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